ある弁護士の一日

ロースクールへの入学志願者が激減していると聞きます。
優秀な人材が法曹の世界を目指さなくなることは業界にとって大きな損失です。
そこで、法曹の一端を担う弁護士の仕事に少しでも興味を持ってもらうため、弁護士7年目に入った私のある一日をご紹介しましょう。
うちの事務所は個人や中小規模の法人様を依頼者とする事件が多い、いわゆる街弁と呼ばれる部類に属する事務所です。ある街弁の一日とはどんなものか、軽い気持ちで読んでください。

7時半起床
9時都内警察署にて暴行事件の被疑者と接見
10時上記事件親族と打合せ
11時検察庁にて上記事件弁護人選任届提出、裁判所にて上記事件勾留請求却下申立て
12時残業代請求事件の電子内容証明作成、発送
13時破産管財人として債権者集会の準備(財産状況報告書、配当表等の最終確認)
14時破産管財人として債権者集会へ出席
15時依頼者打合せ 新件近隣トラブル相談→受任通知及び相手方へ連絡を入れ交渉着手
16時上記刑事事件勾留請求却下決定の連絡を受けて親族へ身柄引受け依頼
17時源泉所得税納付金額の計算
18時破産管財事件の配当準備(配当通知、除斥期間通知等の作成)
18時破産管財事件の配当準備(配当通知、除斥期間通知等の作成)
19時依頼者打合せ 慰謝料訴訟事案
20時事務員面接
21時相続セミナー資料の作成
22時依頼者打合せ 会社法交渉事案
23時経理業務(領収書整理、各種支払手配)
24時翌日の裁判準備等
26時就寝

以上の合間に随時メールや電話応対等をしている感じです。

こんな感じで毎日が慌ただしくあっという間に過ぎてゆきます。

たまに立ち止まって振り返るに毎日は大変充実しています。

私の考える、街弁の1番の魅力はというと、依頼者の顔が見える、ということです。依頼者の喜怒哀楽がストレートに伝わる分、それだけ責任の重さを感じ、またその分やりがいを感じます。目前の依頼者の将来がどうなるかは自分の手にかかっているといっても過言ではありません。街弁は責任の重さを負に捉えず、正のエネルギーに転換する力がある人に向いていると個人的には思います。

どうでしょうか。街弁の魅力を少しでも伝えることができたでしょうか。

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写真は今日の昼食の様子です。事務所近くの新宿御苑が目前に見える洒落たカフェーレストラン。緑が広がり、広い贅沢な空間、美味なスパゲティ、、、普段はこんな贅沢な昼食を取る余裕はないのですが、忙しい忙しいだけだと街弁の魅力が伝わらないと思いましたので、最後に、街弁も頑張って時間を確保してあとでの皺寄せを覚悟すれば、オシャレで優雅な昼食を取れる日もあることをアピールしてお仕舞いとさせて頂きます。

弁護士 清水 信寿
新宿清水法律事務所 所長

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