離婚には、主に協議離婚、調停離婚、裁判離婚の3種類があります。
そして、それぞれ離婚の手続には、離婚協議、離婚調停、離婚裁判ということになります。
このうち、相手が協議による離婚(協議離婚)に応じてくれない場合、まず行う手続としては、調停離婚を目指した離婚調停が挙げられます。
そこで、今回は、離婚調停について解説いたします。
離婚調停とは
離婚調停とは、裁判官と2名以上の調停委員(多くの場合は裁判官1名と調停委員2名)からなる調停委員会が離婚の当事者を仲介し、合意の成立を目指すものです。
当事者夫婦同士での話合いによる解決が難しいことから、中立的な第三者である裁判所が間に入って話合いによる解決を目指す手続になりますので、離婚調停は離婚協議の延長でもあります。
調停離婚について話し合う離婚調停は、家庭裁判所のなかでは「夫婦関係等調整調停」として手続が取り扱われており、家庭裁判所での話合いによる解決を目指します。
そのため、法律上の離婚原因(民法770条1項参照)がなかったとしても、夫婦間の争いの解決を図るために調停の中で話合いを進めることができます。
なお、裁判所の判断によって離婚させるという裁判離婚がありますが、裁判で離婚を争う前には、調停の申立てをする必要があります(調停前置主義)。
離婚調停とは、裁判官と2名以上の調停委員(多くの場合は裁判官1名と調停委員2名)からなる調停委員会が離婚の当事者を仲介し、合意の成立を目指すものです。
当事者夫婦同士での話合いによる解決が難しいことから、中立的な第三者である裁判所が間に入って話合いによる解決を目指す手続になりますので、離婚調停は離婚協議の延長でもあります。
調停離婚について話し合う離婚調停は、家庭裁判所のなかでは「夫婦関係等調整調停」として手続が取り扱われており、家庭裁判所での話合いによる解決を目指します。
そのため、法律上の離婚原因(民法770条1項参照)がなかったとしても、夫婦間の争いの解決を図るために調停の中で話合いを進めることができます。
なお、裁判所の判断によって離婚させるという裁判離婚がありますが、裁判で離婚を争う前には、調停の申立てをする必要があります(調停前置主義)。
離婚調停の手続
離婚調停は、家庭裁判所に申立てを行って開始されます。
その際、当事者が申立てをすることは必須ではないものの、未成年の子供の親権者指定の申立ても併せて行うことになります。
また、子供との関係で面会交流や養育費についても調停を申し立てる場合がありますし、財産分与等の請求とともに申し立てることもあります。
呼出しを受けた当事者等の事件の関係者は、調停期日に出席することが原則です。
正当な理由なく出頭しないときは、5万円以下の過料という制裁を受ける可能性があります(家事事件手続法258条、同法51条)。
時間に余裕のある方は、裁判所の調停事件のページや家事事件Q&Aのページ(「第3 夫婦に関する問題(離婚,円満調整など)」)もご覧になってください。
(調停事件裁判所インターネットサイトのリンク)
https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_kazi/kazi_03/index.html
(家事事件Q&A:裁判所インターネットサイトのリンク)
https://www.courts.go.jp/saiban/qa/qa_kazi/index.html
離婚調停の期間
令和2年度司法統計によれば、調停事件(婚姻関係事件)では、1カ月以内で終了するのが3075件(約5.2%)、1カ月超3カ月以内で終了するのが11687件(約19.8%)、3カ月超6カ月以内で終了するのが17793件(約30.1%)となっており、約55.2%が6カ月以内に終了しています。1年以内に終了した事件(19118件)も含めれば、約87.6%の事件が1年以内に終了していることになります。家事事件手続法別表第二調停事件(夫婦の同居・協力扶助、子の監護者の指定、婚姻費用分担、遺産分割等)と同法別表第二以外の調停事件(婚姻中の夫婦間の事件、離婚その他男女関係解消に基づく慰謝料、親族間の紛争)でも平均審理期間は変わりますが、調停事件総数から見た平均審理期間は7カ月前後です。
ただ、感情的な対立が激しい事件の場合、離婚調停を含めた事件が決着するまでに長期間かかる場合もあります。
最後に
離婚調停では、裁判官や調停委員といった第三者の立場の人々が関与しますが、中立的な立場の人であるため、当事者どちらかの味方をする立場ではありません。仮に自分の話をよく聞いてくれているとしても、あくまでも中立的な立場であってその立場から離れることはありません。
また、自分の言い分や意見を裁判官等に説得的に説明ができなかったり、自分の考えているとおりに伝わらなかったりする可能性もあります。
その上、調停が不成立となれば裁判等のより専門的な手続になり、専門家である弁護士を付ける必要性は高くなるといえるでしょう。
そのため、あらかじめ万全の態勢で調停などの準備をするために、まずは弁護士に相談することは重要だといえますし、法律や判例等を踏まえて自分の言い分を整理し、より説得的な説明ができる弁護士を選任することを考えても良いかもしれません。
もし離婚等でお悩みの方がいましたら、離婚調停や離婚関係訴訟を数多く扱っている新宿清水法律事務所に相談してみてください。