検察官の行う終局処分のうち、公訴を提起しない処分を「不起訴処分」といいます。 不起訴処分とは、つまり、特定の刑事事件について刑事責任を問わないこととする検察官による処分ということになります。 当事務所が刑事事件のご依頼を受けた場合には、まず、この「不起訴処分」の獲得を目指した弁護活動を行って参ります。 では、「不起訴処分」にはどのような区分(一般的なものに限ります。)があるのかを概観してみましょう。 目次 1 訴訟条件の欠缺 ① … [Read more...]
婚姻費用とは
婚姻費用とは 婚姻費用とは、衣食住にかかる生活費、交際費、医療費、子供の養育費等、夫婦やその監護下にある子供が共同生活を営むうえで必要となる一切の費用のことをいいます。 そして法律上、婚姻関係にある夫婦は互いに協力し扶助する義務が負担し(民法第752条)、また「夫婦は、その資産、収入その他一切の事情を考慮して、婚姻から生ずる費用を相互に分担する」(同法760条)と規定されていますので、たとえ別居中の夫婦であったとしても、婚姻関係が継続している以上、婚姻費用の分担義務は消滅せず、夫婦のうち収入の少ない方(以下「権利者」といいます。)は、収入の多い配偶者(以下「義務者」といいます。)に対して婚姻費用の支払いを請求することが出来ます。 婚姻費用の算定方法 義務者の婚姻費用の分担額は、夫婦が話合いによって自由に決めることが出来ますが … [Read more...]
面会交流とは(離婚に関する知識)
夫婦が離婚する場合、その間に未成年の子供がいれば、離婚後は父母のいずれか一方が親権者となり、子供と同居をして監護養育していくことになります。また、離婚には至らずとも不仲などが原因で夫婦が別居を開始した場合には、やはり父母のいずれか一方が子供と同居をして監護養育していくことになります(以下、子供と同居して監護養育している親を、「監護親」といい、他方の子供を監護養育していない親を、「非監護親」といいます。)。 そして、非監護親が、子供と会って一緒に遊んだり、手紙やメール等によるやり取りをしたりして意思疎通を図ることを、「面会交流」といいます。 面会交流は、非監護親にとっては子供と交流を図ることができる貴重な機会であり、また何より、両親双方と交流を図ることは子供の利益に適うものであるとして、民法第766条第1項において、「父母が協議上の離婚をするときは、 … [Read more...]
保釈について
芸能人や著名人が事件を起こして逮捕され、起訴される至った場合、報道番組やワイドショーなどで「○○さんは本日保釈されました」というニュースをしばしば耳にすることがあるかと思います。 今回は、起訴された被告人の身体解放手段である、「保釈」についてお話したいと思います。 保釈とは、一定額の保釈保証金の納付を条件として、勾留中の被告人を刑事裁判が終わるまでの間、裁判所(単独の裁判官も含みます。以下、同じ。)により、一時的に解放してもらう手続きをいいます。保釈が認められれば、身柄拘束が解かれることになります。住居や旅行等に関して一定の制限を受けることはありますが、自宅に帰れるのは勿論のこと、職場にも復帰することができるようになりますので、被告人にとって社会復帰ができる保釈は非常に大きな意味を持ちます。 【保釈の種類】 保釈には、㈰権利保釈、㈪ … [Read more...]
離婚と子供について
離婚を考えている夫婦に未成年の子供がいる場合、子供をどちらが引き取るかという問題を避けて通ることはできません。手続き上も離婚をする場合には、子供の親権者がどちらかを決めた上で離婚届へその旨記入しなければならず、親権者欄が記入されていない離婚届は、そもそも受け付けてもらえません。なお、子供が複数いる場合には子どもごとに親権者を分けることは可能です。 親権者を定める手続き 子供の親権者を夫婦どちらとするかについてはまず夫婦で話し合いをして決めて頂くのが理想的ですが、話し合いで決まらない場合には通常は夫婦どちらかが家庭裁判所に離婚調停を申立て、同手続きの中で離婚をするか否かを含めて親権者をどちらにするか(これを専門的には「親権者指定」といいます。)について話し合いが継続されることになります。親権者指定が争点となる場合には、専門的知見を有する家庭裁判所調査 … [Read more...]